FX初心者の為の入門サイト|エフスぺ

FX初心者が勝つために必要な入門的情報を発信。

*

FX法人化のメリット・デメリットについてと会計処理のやり方

      2018/10/31

FXは個人トレーダーの方も多くいらっしゃいますが、利益の多い方は法人のほうが有利となる場合があります。

この記事では法人設立のメリットやデメリット、会計処理などについて記載しておりますので、特に法人化をお考えの方は参考にしてください。

FX法人設立について

FXトレードは、個人と法人のどちらでも行えます。

個人と法人でも外国為替証拠金取引を行う点に違いはありませんが、社会的な立場などに違いがあります。

まず、FX法人化についてご説明致しますので、違いをご存じでない場合はこちらからご覧ください。

FX法人化とは

FX取引をしている個人投資家の方の中にも、多くの利益を出している方がいらっしゃいます。

多くの利益が出ている場合には、法人としてトレードするのも1つの手段です。

法人化した場合は1つの企業や会社としてFX取引を行い、口座も法人口座を使ってトレードします。

法人化によって幾つかのメリットがあり、上手く活用すればより有利に取引ができます。

ブログなどでも個人投資家だった方が法人化して、FX取引をしているという事例を見かけます。

詳しくブログで体験談などを掲載している方もいらっしゃいますので、法人について気にかけている方は参考にしてみてください。

法人の口座の開設基準

法人を設立してFX取引をするには、まず口座の開設が必要です。

個人口座ではなく法人口座を開設することになり、個人の時とは審査なども異なります。

個人口座も法人口座も審査がありますが、法人の場合は資本金の額や会社の事業年数などが審査基準となる可能性があります。

各FX会社で審査基準は異なりますが、口座開設する際にはご注意ください。

FXで法人になる5つのメリット

法人としてFX取引を行いますと、下記の5つのメリットがあります。

上記につきましては、下記から順次ご説明致します。

税金を安くできる可能性があること

法人と個人ではFX取引で得た利益に対する課税方法が異なります。

個人は所得税法により、「雑所得」に分類され、申告分離課税となります。

法人を設立した場合は法人税法に基づき、他の取引の利益から損失を差し引いた額が課税所得となります。

FX取引で生じた損益は他の取引での損益と合わせますので、上手く活用すれば節税に繋がります。

税金面の負担が減れば、個人よりも法人化したほうが有利となる場合も多いです。

実際に節税効果を期待して、法人化をする専業トレーダーの方も存在します。

また、法人化すれば経費とできる範囲が拡がり、更に節税効果が見込めます。

必要経費を上手く使っていけば、より税金を安く抑えられます。

高いレバレッジがかけられること

個人口座と法人口座では、かけられる最大レバレッジにも違いがあります。

個人口座の場合は最大で「25倍」という規制があり、これを超えるレバレッジはかけられません。

法人の場合は各FX会社によって異なり、過去の相場変動に基づいて決定されます。


最大「25倍」を超えるレバレッジで取引できることが多く、高いレバレッジでのトレードができます。

ただし、高いレバレッジでは損失も拡大するため、ロスカットなどに注意が必要です。

保有ポジションの含み損も申告できること

個人と法人の場合では、未決済ポジションの含み損益(未現実の為替の損益やスワップポイント)の課税方法が異なります。

個人口座の未決済ポジションのスワップポイントは各FX会社で扱いが異なり、下記の3パターンの課税方法があります。

  1. 未決済ポジションのスワップも課税対象
  2. 未決済ポジションのスワップは非課税対象
  3. 未決済ポジションでもスワップを受け取ったら課税対象

未現実の為替差益や差損につきましては、殆どの会社が決済をしないと税金に影響しません。

法人の場合は未決済ポジションの為替差益や差損とスワップポイントも課税対象になります。

評価損益が税金に関わりますので、含み損が発生している場合、課税所得が減少します。

今季確定利益が600万円で、保有ポジションに含み損が250万円あるのであれば、課税対象は「350万円」です。

法人の課税対象の例
今期確定利益 600万円
含み損 250万円
課税対象 600万円 – 250万円 = 350万円

上記のようになりますので、法人は期末に期末評価を視野に入れ、運用するとより有利になります。

含み損は決済しなくても翌期に持ち越すことができ、利益になったら決済することも可能です。

個人の場合は250万円を損失にするには、損切り(決済)してポジションの解消が必要です。
(スワップポイントは各FX会社の扱いに準じます)

ただし、含み損益の課税につきましては、この方式がデメリットとなる場合もあります。

デメリットになる場合は「期末の評価損益も申告対象となること」の項目にて記載しておりますので、お手数をお掛け致しますがそちらをご覧ください。

決算期を自由に設定できること

個人と法人では、決算期が異なります。

個人の場合は必ず決算期が12月と決まっており、変更できません。

法人の場合は自由に決算期が決められ、より税金面で有利となる可能性があります。

FXは時期などによって影響を受ける場合もありますので、そういった点を意識して決算期を決められます。

損益通算や繰越控除が個人より有利であること

FXで生じた損失は、損益通算や繰越控除が行えます。

個人の場合は、「申告分離課税の先物取引に係る雑所得等」と損益通算できます。

  • CFD
  • 商品先物
  • 日経225先物

上記などの所得と損益通算が可能です。

繰越控除は「3年間」となっております。

法人の場合、法人税法に基づき全ての取引(FX以外も含む)の益金から損金を差し引いた額が課税対象です。

ですから、法人は行っている全ての取引で損益通算可能であるといえます。

更に法人の赤字は9年間繰越控除が行えますので、場合によっては個人よりも節税に繋がります。

1年目に300万円の損失が出た場合で、それ以降30万円ずつ利益が出たのであれば、課税所得は下記のようになります。


個人の場合は3年間(上記でいえば4年目まで)ですので、大きく税額に差が出る可能性もあります。

FXで法人になるデメリット

FX法人化で幾つかのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。

法人としてFX取引を行いますと、下記の5つのデメリットがあります。

上記につきましては、下記から順次ご説明致します。

法人設立や維持に手間がかかること

法人設立は簡単にできるものではありません。

法人の設立や、維持するためにコストがかかります。

法人設立には合同会社で「約7万円」、株式会社で「約21万円」が少なくとも実費で必要です。

会計処理も会計事務所などにお願いすることも多く、依頼すれば報酬を支払わなくてはいけません。

また、個人の場合とは異なり、赤字であっても税金(法人住民税7万円)がかかります。


法人は税務調査が入る可能性もあり、修正などがあれば一気に税額が増えることもあります。

しかし、これらは運用の仕方によっては大きな問題とはならないことも多いです。

口座資金を自由に使えないこと

個人トレーダーの方であれば、個人で口座資金を自由に扱えます。

法人では毎月定められた額を役員報酬として受け取りますので、個人トレーダーの方のように自由にお金を引き出せません。

ここは個人の場合と大きく異なる点の1つです。

トレーダーの方によっては大きなデメリットとなる可能性もありますので、法人化する際にはご注意ください。

必要であれば多くのお金を引き出せるように、工夫が必要となります。

資本金が一定額以上必要なこと

会社設立をした後には、法人用のFX口座開設が必要です。

法人になったとしても、必ず口座を開設できる訳ではありません。

法人の口座の開設基準」の項目でも記載しておりますが、資本金が少なく、事業年数の少ない法人はFX口座を開設できない場合があります。

審査基準は各FX会社で異なり、同じ条件でも開設できる会社とできない会社が存在します。

1つの会社で口座開設の審査に通らなくても、他のFX口座は開設できることもあります。

比較的審査が甘い会社もありますので、1つの会社の審査が通らなくても諦めることはありません。

スワップ派の方は注意が必要なこと

個人と法人では取引口座が異なり、個人トレーダーの方は個人口座で取引し、法人の方は法人口座で取引します。

個人の方が法人化した場合も同様で、取引口座が個人口座から法人口座になります。

その際に注意が必要なのが、個人口座の取引を法人口座には引き継げないという点です。

法人での取引となるのは、法人口座を開設した後に、法人として取引したものだけが対象です。

個人口座の保有ポジションなどを法人口座に引き継げませんので、また1から収入などを確立する必要があります。

特に注意が必要なのはスワップ派の方で、改めて収入を確立できないのであれば、圧倒的に不利です。

期末の評価損益も申告対象となること

これは「保有ポジションの含み損も申告できること」の項目でも記載しておりますが、法人は個人の場合とは課税方法が異なります。

個人の場合は期末に決済していない保有ポジションの損益は、課税対象となりません。
(スワップポイントは、各FX会社で異なります)

法人は期末評価も課税に関係し、保有ポジションの評価損益も課税対象となります。

これはメリットにもなりますし、含み益が多すぎる場合にはデメリットにもなってしまいます。

今季確定利益が600万円で、保有ポジションに含み益が250万円あるのであれば、課税対象は「850万円」に膨れ上がります。

法人の課税対象の例
今期確定利益 600万円
含み益 250万円
課税対象 600万円 + 250万円 = 850万円

含み益は決済しなくても課税対象となるため、今季確定利益と合わせて850万円が課税対象になります。

個人の場合は決済しなければ利益となりませんので、翌期に持ち越して調整できます。

メリットとは反対のパターンもあるという点にご注意ください。

法人の場合の会計処理と仕訳

FX利益の会計処理は、個人と法人で異なります。

法人では保有ポジションの期末評価も計上する必要があり、未現実の損益も踏まえて申告する必要があります。

FX収入の仕訳につきましては、次の項目にてご説明致します。

FX収入などの仕訳

FXに関する仕訳について記載致します。

各場合の仕訳につきましては、下記のようになります。

【FXの仕訳の一例】
FX会社に普通預金から100,000円振り込んだ場合
【借方】預け金(預託証拠金)100,000
【貸方】普通預金 100,000
FXで200,000円の利益が出た場合
【借方】預け金(預託証拠金)200,000
【貸方】先物取引損益 200,000
FXで300,000円の損失が出た場合
【借方】先物取引損益 300,000
【貸方】預け金(預託証拠金)300,000

上記が仕訳の一例です。

勘定科目名は上記では「先物取引損益」としておりますが、決まった名称はありません。

他にも「先物損益」や「為替差損(又は差益)」、「外国為替証拠金取引損益」などで計上する場合もあります。

まとめ

FXは利益が大きく出た場合、法人化することもできます。

法人を設立して口座を開設するには一定の資本金が必要で、各FX会社で審査基準は異なります。

法人化した場合、下記の5つのメリットがあります。

  • 他の取引と損益通算可能で経費の範囲が拡がるため節税に繋がる可能性があること
  • 法人口座のほうが高いレバレッジで取引できる可能性が高いこと
  • 含み損などの評価損益も計上できること
  • 個人と違って決算期を自由に決められること
  • 個人よりも長く繰越控除と損益通算が可能であること

また、デメリットにつきましては、下記の5つが挙げられます。

  • 法人設立や維持にコストがかかること
  • 口座資金を自由に使えなくなること
  • 法人化するには最低でも100万円以上の資本金がいること
  • 個人口座と法人口座は別物で引き継ぐことができないこと
    (特にスワップ派の方は注意)
  • 含み益などの評価損益も計上する必要があること

会計処理につきましては、個人と異なり未現実の評価損益も計上します。

仕訳時の勘定科目名は、「先物取引損益」などです。

 - FXの法人化