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FXの手法である両建てとは?メリットから節税まで徹底解説

      2018/10/31

FXには幾つものトレード手法があり、プロのトレーダーの方は色々な方法で利益を出していきます。

その中の1つに「両建て」と言われるFXトレードの手法が存在します。

FXの両建てについて

FXには「両建て」と呼ばれる手法があります。

「両建て」は、FX初心者の方には難しいトレードの手法です。

この項目では両建ての基礎知識についてご説明致しますので、参考にしてください。

FXの両建てとは

FXで取引する際には、「買いポジション(ロングポジション)」や「売りポジション(ショートポジション)」を建てます。
(ポジションにつきましては、お手数をお掛け致しますが、「図解でわかるFXの仕組みとインターバンクや介入の基礎知識」の記事にあります「FXの買いの仕組みを図解」と「FXの売りの仕組みを図解」の項目をご覧ください)

通常ではレートを予想してどちらかのポジションを建てますが、両建てでは同じ通貨ペアのロング(買い)とショート(売り)の両方のポジションを同時に保有します。

スプレッドやスワップなどを考慮しておりませんが、主な流れとしては下記のようになります。

両建ての3つのメリット

FXで両建てをすることで、幾つかのメリットがあります。

上手く活用できた場合、下記の3点のメリットがあります。

  • 上昇、下落のどちらでも利益を狙えること
  • 片方のポジションが大きな損失を防ぐ保険になること
  • 指標発表時の勝率を上げられること

両建ての3つのデメリット

両建てにはメリットもありますが、失敗時には大きなデメリットも存在します。

両建てに失敗した場合、下記の3点のデメリットがあります。

  • ロスカットリスクが高まること
  • 含み益よりも含み損のほうが大きくなること
  • 両建てにより取引が限定されること
    (両建てをして他のトレード手法が活用できないなど)

業者によって両建ては禁止

業者によっては両建てを禁止しているため、両建てをする場合は口座を開設する前にFX会社について調査が必要です。

現在では殆どのFX業者で両建ては可能ですが、将来的に変更される可能性もあります。

証拠金の3つの負担方法

両建ては、FX業者によって必要証拠金の負担金額が異なります。

必要証拠金の負担方法は、「積み上げ方式」、「MAX方式」、「相殺方式」の3種類です。

積み上げ方式
積み上げ方式は、買いと売りの両方の証拠金を必要証拠金とします。
  • DMMFX
  • 楽天証券
  • YJFX!
など
MAX方式
MAX方式は、買いと売りの証拠金のうち、取引数量の多いほうのみを必要証拠金とします。
  • FXプライムbyGMO
  • ヒロセ通商
  • 外為どっとコム
  • マネーパートナーズ(nano)
  • サクソバンク証券
  • IG証券
  • GMOクリック証券(くりっく365)
  • GMOクリック証券(FXネオ)
  • マネックス証券
  • SBI FXトレード
  • FXブロードネット
  • みんなのFX
  • ひまわり証券
  • 外為オンライン
  • ライブスター証券
  • JFX
  • マネースクウェア・ジャパン
  • 岡三オンライン証券[岡三アクティブFX]
  • デューカスコピー・ジャパン
  • FXトレード・フィナンシャル
  • OANDA Japan
  • アイネット証券
  • ゲインキャピタル・ジャパン
など
相殺方式
相殺方式は、買いと売りのうち、高額な証拠金のほうから低額の証拠金の金額を差し引いて必要証拠金とします。
2018年4月18日現在に証拠金相殺で必要証拠金を計算する国内業者はありません。

上記は2018年4月18日時点の情報です。

両建てでの取引をお考えの際には、必ずFX業者について調べてから口座開設をしてください。

また、負担方法が同じ方式であっても、必要証拠金の計算方法が異なる場合もありますので、その点も事前にご確認ください。

FXの両建てを使った手法

FXで両建てする際には、手法についてよく理解しておく必要があります。

両建ては失敗すれば、大きく損をする手法ですので注意が必要です。

両建てでうねり取り

FXトレードには、「うねり取り(つなぎ売買)」と呼ばれる手法があります。

「うねり取り(つなぎ売買)」は、両建てをして長期投資と短期投資を同時に行い、買い(ロング)と売り(ショート)の両方で利益を出していきます。

  1. これから上昇すると予想(ターゲットは1ドル=105円)し、買いポジションを建てます(1ドル=100円)
  2. 予想通りに相場が動きましたが、途中で下落が始まり、新たに売りポジションを建てます(1ドル=101円)。
  3. そろそろ相場が上昇すると予想し、1ドル=98円になった時点で、売りポジションを決済します(3円の利益)
  4. また上昇の途中で下落し、売りポジションを建てます(1ドル=103円)
  5. 相場が上昇すると予想したため、1ドル=97円になった時点で、売りポジションを決済します(6円の利益)
  6. ターゲットに達したため、買いポジションを決済します(5円の利益)

両建てで損を保存

FXトレードには、「損の保存」と呼ばれる手法があります。

「損の保存」は、買い又は売りポジションを建て、予想に反した動きとなった場合に最初に建てたほうと異なるポジションを建てます。

その後、新たに予想してポジションを建て、含み益となった際に順次決済していきます。

  1. これから上昇すると予想し、買いポジションを建てます(1ドル=100円)
  2. 予想通りに相場が動かず、新たに売りポジションを建て(1ドル=99円)、今後に含み損が保存されるようにます(相場が変動しても含み損が1円に保存されます)
  3. 相場が下落し続けると予想し、1ドル=98円の時点で、改めて売りポジションを建てます
  4. 予想通りに1ドル=93円に下落し、含み益となるためポジションを順次決済します(6(上記2) – 7(上記1) + 5円(上記3) = 4円)

両建てナンピン必勝法

FXトレードでは、「両建てナンピン」と呼ばれる手法があります。

FXには「ナンピン」と呼ばれる手法がありますが、それを両建てで行うのが「両建てナンピン」です。
(お手数をお掛け致しますが、ナンピンにつきましては、「FXの手法の1つであるナンピンとは?意味や活用方法について解説」の記事をご覧ください)

「両建てナンピン」は、前項の「両建てで損を保存」の手法を利食いできるようになるまで続けていきます。

含み損を固定しつつ、節目を意識しながら新たなポジションを建て平均価格を変動させていき、利食いを狙います。

1つ注意が必要なのは、「両建てナンピン」を必勝法とする意見もありますが、実際には資金や今後の動きなどによっては負ける可能性もあるという点です。

永遠の資金があれば、上手く活用することでいずれは利食いできます。

しかし、ナンピンを行っていきますと継続的に含み損が増え、更に証拠金の増加、スプレッドやスワップ金利などの影響でロスカットリスクが高まりますので、必勝法とは言い切れません。

両建てとトレール注文

FXには、「トレール注文」と呼ばれる注文方法を選択できる業者があります。

両建てをするのであれば、「トレール注文」を活用するとより有利に取引できる場合があります。

「トレール注文」とは、逆指値注文と値幅指定機能が併用された注文方法です。

例えば、「1ドル=100円」で買いポジションを建て、「99円」の逆指値売注文に「1円」のトレール幅を設定した場合、下記のようになります。


上記のように、レートが上がればトレール注文も同額上がり続け、トレール幅を維持し続けます(上記の場合は「1円」です)。

レートが下がればそのままトレール注文の値は動かず、一定のレートに達すれば決済されます。

レートが上がることなく「99円」に下がった場合は、「1円」の損失が出ます。

両建てでポジションを建てる際にトレール注文にしておけば、片方のポジションの損失拡大を防止できます。

FXの両建てとは」の項目にあります例の場合では、買いポジションと売りポジションにそれぞれ「20銭(20pips)」のトレール幅を設定すれば、レートが下がった際に自動で買いポジションは決済され、より損失を抑えやすくなります。

両建てを活用した節税方法

FXで得た利益は、課税対象となります。

利益が多ければ多いほどに税額は増えますが、両建てを上手く活用することで税金を先送りし、節税することも可能です。

主な手法としては、下記のようになります。

12月に入り今年の利益が「100万円」出ている場合を例としてご説明致します。

新しく買いと売りのポジションを建てます
1ドル=100円の時に10万通貨ずつの買いと売りのポジションを建てます。
後にレートが上昇し、1ドル=105円となりました
1ドル=105円となったことで、下記の含み損益が発生します。
買いポジション 5円 × 10万通貨 = 50万円
売りポジション -5円 × 10万通貨 = -50万円
売りポジションのみを決済します
売りポジションを決済することで、「-50万円」の損失が確定します。
そのまま買いポジションは決済せず、来年までポジションを維持します
買いポジションを維持することで「50万円」の含み益は来年に持ち越され、確定利益である「100万円 – 50万円 = 50万円」が課税対象となります。
これで、本来「100万円」に課税されるところが、半分の「50万円」まで減りました。
買いポジションは、来年にレートを見ながらどうするのかを決定します。

上記のようにすることで、税金を節税でき、含み益は来年に持ち越せます。

1つ注意が必要なのは、未決済ポジションの為替差益に対しても、課税される業者があるという点です。

上記の手法をする際には、業者の為替差益に対する課税方法をご確認ください。

お手数をお掛け致しますが、各業者の課税方法につきましては、「FXの含み益と含み損とは?損切りから評価損益の課税まで解説」の記事にあります「差損益の評価損益に対する課税」の項目をご覧ください。

ロスカットや含み損への5つの対策

一見、両建てで取引することは、リスクがなく利益を確定させる方法にも見えます。

しかし、実際には両建ては難易度が高く、特にFX初心者の方には向かない手法です。

多くのFX会社は両建てを非推奨としており、場合によっては損失が拡大する恐れもあります。

両建てで取引する際には、下記の5点を意識してください。

主にロスカットや含み損の拡大に対する対策ですので、両建てをする際にはよくご確認ください。

スプレッドや手数料を確認

FX取引では、「スプレッド」や「手数料」も考慮して取引しなくてはいけません。

両建てでは買いと売りの両方のポジションを建てますので、両方のスプレッドを負担する必要があり、場合によってはFX会社に支払う手数料(一定の通貨量未満の取引に手数料がかかる場合など)も増加します。

スプレッドの変動により含み損が拡大する場合もありますので、注意が必要です。

スワップポイントを確認

FX取引では、「スワップ」も考慮して取引しなくてはいけません。

両建てでは買いと売りの両方のポジションを建てて維持しますので、スワップポイントが買いと売りのどちらのポジションでも発生します。

両建てによってスワップ金利がマイナスになるのであれば、含み損が拡大する恐れもあります。

注文量や注文方法を確認

両建てをする際には、的確にポジションを建てなくてはいけません。

ポジションを建てる際に、注文量や注文方法を誤っては、含み損が拡大する恐れがあります。

注文する通貨量や注文方法(トレール注文など)を見定めることで、運用のリスクを抑えられます。

証拠金維持率を確認

両建てをする際には、証拠金維持率を意識することが大切です。

両建てでは同時に買いと売りのポジションを建て、その後に幾つものポジションを追加する場合もあります。

それに伴い、必要証拠金が増加し、何度も損を保存する場合などは含み損も拡大します。

有効に運用できるかを確認

両建てをする際には、専門知識と多くの資金が必要です。

勝つためには多くの点を考慮する必要があり、単純に損切りをしなくてすむ、という理由だけで実践するものではありません。

専門知識が豊富で資金に余裕がある方以外は、損切りのほうが有利となる場合も多いです。

まとめ

両建ては買いと売りの両方のポジションを同時に保有することです。

両建てにはメリットとデメリットがありますが、難易度が高い手法であるため、容易に実践することは推奨されません。

必要証拠金はそれぞれの業者で異なり、方式によって金額が異なります。

両建て時にはスプレッドやスワップ金利、証拠金維持率など幾つもの点を確認する必要があり、ロスカットリスクを常に意識しなくてはいけません。

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