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FXサヤ取りとは?トレードの手法やリスクなどについて解説

      2018/07/25

FXで成功するためには、手法についての知識も必要です。

FXの手法の中に「サヤ取り」というものがあり、こちらを上手く活用することで、ローリスクで利益を確定できます。

今回の記事ではこの「サヤ取り」についてご説明致します。

FXサヤ取りについて

FX取引では、「サヤ取り」という手法が使われることがあります。

詳しくは次の項目から順次ご説明致しますので、サヤ取りについてご存じでない場合はこちらからご覧ください。

FXサヤ取りとは

FXトレードには、「サヤ取り」と呼ばれる手法があります。

サヤ取りは「裁定取引」や「アービトラージ」とも呼ばれ、類似性のある2つの商品の価格や金利の差を利用して取引することです。

より詳しい手法につきましては、次の項目からご説明致します。

為替差益狙いの手法

サヤ取りで為替差益を狙う場合、異なる2つの通貨ペアの価格差(サヤ)から利益を狙います。

為替差益で利益を出すには、相関性の高い通貨ペアを2つ選択し、「買い」と「売り」のポジションを建てます。

異なる通貨ペアで両建てするというイメージです。
(お手数をお掛け致しますが、両建てにつきましては「FXの手法である両建てとは?メリットから節税まで徹底解説」の記事をご覧ください)

サヤ取りでは、2つの通貨ペアの価格差が大きくなった際に、チャートが下降しているほうは「買い」、チャートが上昇しているほうは「売り」でポジションを建てます。

その後、チャートの価格差が小さくなった際に、2つのポジションを決済します。

決済時には2つの通貨ペアの価格差が利益となります。

スワップ狙いの手法

サヤ取りはスワップ狙いで取引する場合にも用いられます。

スワップポイントサヤ取りでは、各FX業者で異なるスワップ差を利用して利益を狙います。

スワップ狙いでサヤ取りする場合、同じ通貨ペアで異業者間に「買い」と「売り」のポジションを同時に建てます。
(「トルコリラ」、「南アフリカランド」、「メキシコペソ」などが高金利です)

具体的な流れとしては、下記のようになります。

各FX業者のスワップポイントを調査し、口座を開設します
スワップによる利益を得るには、買いポジションを建てた際に最も多くのスワップ金利が得られ、売りポジションを建てた際に最も少ないスワップ金利を支払う業者を探す必要があります。
調査の結果、対象通貨ペアのスワップは、A社が最も多くの金額を受け取れ、B社が最も少ない金額を支払うと分かり、両者の口座開設を行いました。

A社のスワップ金利 B社のスワップ金利
100円 -70円
実際に異業者でポジションを建てます
最も多くのスワップを得られるA社で買いポジションを建て、最も少ないスワップを支払うB社で売りポジションを建てます。
これで為替相場が大きく変動しても、異業者間で両方のポジションを建てているため、大きな為替差損が生じるリスクを低減できます。
得られるスワップポイントは、2つの業者のスワップの金利差である「100円 – 70円 = 30円」です。

FXサヤ取りの3つのメリット

FXでサヤ取りをするメリットは、下記の3点が挙げられます。

下記は為替差益とスワップのどちら狙いの場合でも共通です。

  • 為替相場の変動によるリスクが低減されること
  • 比較的簡単に行えること
  • 低リスクに運用できるためストレスが減ること

FXサヤ取りの3つのデメリット

FXでサヤ取りをするデメリットは、下記の3点が挙げられます。

下記は為替差益とスワップのどちら狙いの場合でも共通です。

  • 得られる利益は少なくなること
    (プラスとマイナスの差額が利益となるため)
  • 運用の仕方やチャート分析、資金管理などを誤れば意味がないこと
  • スワップやスプレッドの変動への対策が必要なこと

相関の高い通貨ペアについて

FXサヤ取りでは、相関性の高い通貨ペアを探す必要があります(異通貨ペアを両建てする場合です)。

レートに相関性のある通貨ペア同士でなければ、サヤ取りは成立しません。

下記に相関性のあるペアについてまとめておりますので、参考にしてください。

相関の高いペアの組み合わせ

通貨ペアの中には、相関の高いものがあります。

まず、一般的に「クロス円」は、相関性が高いとされております。

「クロス円」とは、「ドル円」以外の外貨と円のペアを意味します。

「ドル円」とは「米ドル円」を指し、下記などは全てクロス円になります。

  • カナダドル円
  • 豪ドル円
  • NZドル円
  • ユーロ円
  • ポンド円
  • スイスフラン円
  • トルコリラ円
  • 南アフリカランド円
  • メキシコペソ円

上記の中でも、特に「豪ドル円」と「NZドル円」の組み合わせは相関性が高いです。
(下記の画像は3月23日~4月22日までのチャート画像であり、いずれも出典はXEです)

  • 【豪ドル円】
  • 【NZドル円】

時期によって各通貨ペア同士の相関性は変動しますので、その点には注意が必要です。

なお、「ユーロ円とスイスフラン円」も相関性が高いとされておりますが、「ユーロスイス」につきましては、2015年に「スイスフランショック」があり、トレードする際にはまだ警戒する方もいらっしゃいます。

ユーロスイスでサヤ取りをする場合は、チャートなどを踏まえた上で取引をしてください。

FXサヤ取りのソフトやツールの活用

サヤ取りを行う際に大変なのが、相関性のある通貨ペアを探す作業です。

相関性が高いといわれる通貨ペアは幾つか存在しますが、それ以外で取引をしたい場合もあります。

そのような場合、サヤ取り用のソフトやツールを利用すると効率よく投資対象を探せます。

補助ソフトやツールでできること

FXでサヤ取りをする際には、投資する通貨ペアを決めなくてはいけません。

本来では過去・現在のチャート、各国の情勢や関係性などを調査する必要がありますが、これは簡単な作業ではありません。

ご自身での調査が困難である場合や、調査を急いでいる場合などは、補助のソフトやツールを利用するのも1つの手段です。

補助ソフトやツールでは、サヤ取りに適しているペアを探すことができます。

ソフトやツールには無料のものもありますが、高機能なものは有料であることが多いです。

価格はそれぞれで大きく異なり、月額制の場合もあります。

サヤ取りの3つのリスク

FXのサヤ取りは勝率が高い投資手法といわれておりますが、必ず成功をするものではありません。

サヤ取りにも失敗する場合があり、運用を誤ればリスクも高まります。

ロスカットのリスク

サヤ取りでは両建てを行いますが、その際に必ずどちらかのポジションはマイナスになります。

マイナスのポジションのほうは、大きくチャートが変動すれば含み損が拡大し、ロスカットのリスクが高まります。

また、スプレッドの変動やスワップポイントなどの影響でも、ロスカットリスクは高まります。

ロスカットされますと、改めてポジションを建て直す必要があります。

余分な資金も必要となりますので、常にロスカットリスクへの対策が必要です。

FX口座凍結のリスク(海外)

こちらは海外のFX口座を利用している場合です。

海外のFX会社は、「アービトラージ」を禁止しているため、異業者間でのサヤ取りはできません。

異業者間での取引が発覚した場合、最悪はFX口座の凍結などの措置をとられます。

リスクというよりも注意点ですが、海外の口座で取引している方はご注意ください。

税金のリスク

サヤ取りでスワップポイントを狙う場合、スワップポイントに対する課税方法が各業者で異なるため、注意が必要です。

スワップポイントの課税方法は、下記の3タイプとなります。

  • 未決済ポジションのスワップポイントは課税されないタイプ
  • 未決済ポジションのスワップポイントも課税されるタイプ
  • 未決済でもスワップの受け取りを選択でき、受け取った分課税されるタイプ

例えば、未決済で税金がかかる業者とかからない業者で取引する場合、どちらも税金がかかる口座での取引と比べて大きく税額が増加する恐れがあります。

買いポジションのスワップポイントが「300,000円」、売りポジションのスワップポイントが「-200,000円」の場合、税金の差額は下記のようになります。
(スワップポイントは申告分離課税で雑所得となり、税率は「20.315%(所得税及び復興特別所得税 15.315% 、地方税 5%)」です)

計算例
どちらも税金がかかる場合 (300,000円 – 200,000円) × 20.315 ≒ 20,300円
(20,315円のうち100円未満切り捨て)
買いだけ税金がかかる場合 300,000円 × 20.315 ≒ 60,900円
(60,945円のうち100円未満切り捨て)

状況に応じて税金は変動しますが(どちらも決済した、売りポジションを決済したなど)、為替差益や為替差損を意識せず、どちらも未決済の場合は「60,900円 – 20,300円 = 40,600円」の差額があります。

サヤ取りで失敗しないための対策

サヤ取りで失敗しないためには、リスクへの対策が重要です。

下記から順次サヤ取りのリスクへの対策についてご説明致しますので、参考にしてください。

海外FX口座の凍結につきましては、対策はサヤ取りを行わないことですので、割愛致します。

ロスカットのリスクへの対策

両建てをして含み損が発生するポジションは、常にロスカットリスクが伴います。

ロスカットされないためには、下記の点を確認してください。

  • 資金に余裕がない場合にサヤ取りをしないこと
  • 証拠金維持率を常に気にかけること
  • スプレッドコストを意識すること
  • 利益が少ないからといって最初から資金に余裕がなくなるほどの取引量で始めないこと

やはり、サヤ取りは資金に余裕がなければ、運用できません。

常に証拠金やスプレッドコストを意識し、取引量も手持ち資金に余裕がある範囲で設定する必要があります。

なお、運用について自信がない場合などは、他の方のブログなどを見て参考にすると運用について勉強になります。

実際にサヤ取りを実践している方の運用方法や通貨ペアなどを知ることで、失敗するリスクを減らすことにも繋がります。

税金のリスクへの対策

税金の対策をするためには、各FX業者の課税方法を意識することが大切です。

スワップポイントへの課税方法は3つあり、それぞれに該当する業者は下記のようになります。

未決済ポジションのスワップポイントは課税されないタイプ
このタイプは、未決済ポジションのスワップポイントは課税対象となりません。
  • FXプライムbyGMO(選べる外貨)
  • ヒロセ通商
  • GMOクリック証券(くりっく365)
  • マネックス証券
  • SBI FXトレード
  • FXブロードネット
  • ひまわり証券
  • 外為オンライン(店頭取引・くりっく365)
  • ライブスター証券
  • JFX
  • FXトレード・フィナンシャル
  • アイネット証券
  • カブドットコム証券

など

未決済ポジションのスワップポイントも課税されるタイプ
このタイプは、未決済ポジションのスワップポイントも課税対象となります。
  • 楽天証券
  • YJFX!
  • サクソバンク証券
  • GMOクリック証券(FXネオ)
  • マネースクウェア・ジャパン
  • OANDA Japan
  • ゲインキャピタル・ジャパン
  • セントラル短資FX(FXダイレクトプラス)

など

未決済でもスワップの受け取りを選択でき、受け取った分課税されるタイプ
このタイプは、未決済ポジションのスワップポイントは課税対象となりませんが、スワップ受け取りを行うことができ、受け取った分は課税対象となります。
  • DMMFX
  • 外為どっとコム
    (スワップポイント振替には合計が3,000円以上である必要があります)
  • マネーパートナーズ(nano)
  • みんなのFX

など

上記は、2018年4月17日時点の情報ですので、口座を開設する際には、改めて確認する必要があります。

まとめ

FXのサヤ取りは、サヤ(価格差や金利差)を利用して、利益を出す方法です。

為替差益を狙う場合は、相関性の高い異なる2つの通貨ペアで両建てします。

スワップポイントを狙う場合は、異業者間で同じ通貨ペアを両建てします。

サヤ取りにはメリットとデメリットがありますので、実際に取引する際には両方を把握しておくことが大切です。

相関性の高い通貨ペアを探すのが困難である場合などは、ソフトやツールを利用することで作業を短縮できます。

サヤ取りは安全性が高く、ローリスクであるといわれますが、戦略なしに投資をしては失敗する可能性が高いです。

実践する際には、サヤ取りのリスクを意識し、対策していくことで、失敗する可能性が低くなります。

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