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投資の際の特定口座とは?FX取引の際にも使用できるか解説

      2018/05/24

FXや株式などを取引する際には、証券会社や銀行に専用の取引口座を開設する必要があります。

証券会社や銀行の株式口座には「一般口座」と「特定口座」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

この記事では、このような特定口座の説明とFX取引と特定口座の関係などについてご説明致します。

投資における特定口座とは

株取引や投資信託の口座には、主に下記の2種類があります。

  • 一般口座
  • 特定口座

今までに投資を行った経験のない方は、この2つの口座について違いが判らない場合もあります。

この項目では、投資の際の一般口座と特定口座の違いなどについてご説明致します。

申告分離課税と確定申告

株式、投資信託などの利益は「申告分離課税」となります。

申告分離課税に該当する所得は、他の所得と分離して別途に納税を行わなくてはならないのが原則です。

これにより給与所得者や自営業の方などは、本業の所得と分離して、株式、投資信託などの利益を確定申告する必要があります。

確定申告に必要な一連の作業は多くの手間が掛かる場合も多いため、確定申告を自分で行いたくないとお考えになる投資家の方も多くいらっしゃいます。

そのような方のために存在するのが、証券会社や銀行の「特定口座」です。

何故、特定口座では確定申告の手間を削減できるのかにつきましては、次の項目でご説明致します。

一般口座と特定口座(源泉徴収あり・なし)

株式や投資信託を行う際には、「一般口座」と「特定口座(源泉徴収あり)」・「特定口座(源泉徴収なし)」のいずれかを選択できます。

「一般口座」と「特定口座(源泉徴収あり)」・「特定口座(源泉徴収なし)」の違いにつきましては、下記をご覧ください。

一般口座
一般口座とは、特定口座やNISA口座で管理されていない上場株式などを管理する口座のことです。
一般口座で管理されている株式などは、投資家自らが1月1日から12月31日までの年間売買損益(合計所得)を計算し、確定申告・納税を行う必要があります。
特定口座(源泉徴収あり)
特定口座(源泉徴収あり)とは、申告分離課税となる株式譲渡益などにおいて、証券会社や銀行が損益の計算を行った上で「年間取引報告書」を交付してくださる制度です。
特定口座のうち、「源泉徴収あり」を選択しますと、確定申告や納税なども証券会社や銀行が代行(源泉徴収)してくださいますので、投資家が確定申告・納税を行わなくても良くなります。
特定口座(源泉徴収なし)
特定口座(源泉徴収なし)でも、特定口座(源泉徴収あり)と同様に、証券会社や銀行が株式譲渡益などの計算を行った上で「年間取引報告書」を交付してくださいます。
特定口座(源泉徴収あり)との違いは、源泉徴収がされないため、投資家自らが利益に対して確定申告・納税を行う必要があるという点です。
確定申告の際は、証券会社や銀行が発行してくださる「年間取引報告書」により、一般口座よりも簡易的に確定申告を行えます。

下記は、それぞれの口座の特徴をフローチャートにした画像です。

損益通算・損失繰越と特定口座

確定申告の煩わしさを軽減するためなら、「源泉徴収あり」の特定口座で問題ないにも関わらず、何故「源泉徴収なし」の口座も存在するのでしょうか。

これには確定申告時の損益通算や損失繰越といった制度が関係しております。

損益通算とは、株取引などで損失が出た際などに、決められた範囲内でその損失と他の所得を損益通算できる(納税額を減らせる)制度です。

損失繰越とはその年の株取引などで損失が出た際などに、その損失を翌年3年間繰り越し、損失がゼロになるまで他の所得と合算できる(納税額を減らせる)制度です。

損益通算や損失繰越を受けるためには、特定口座を開設している状態でも、投資家ご自身が必要書類を準備し確定申告を行う必要があります。

このような際に「特定口座(源泉徴収なし)」を選択しますと、通常よりも簡易的に確定申告を行いながら、損益通算や損失繰越の申請も行えるようになります。

【特定口座と一般口座の損益通算・損失繰越の違い】

特定口座の「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」は毎年選択し直せる会社が殆どですので、年の収入に応じて必要なほうをご選択ください。

FX取引の際の特定口座

FX取引では株式や投資信託と同様、利益が出た年には確定申告と納税が必要となります。

その際の手間を減らすために、FX取引においても特定口座を使用したいとお考えになる方は多いです。

この項目では、FX取引の際に特定口座を選択できるのかについてご説明致します。

FXの特定口座と証券会社

FX取引に係わる税金の納付を行うためには、確定申告が必要となります。

確定申告では確定申告書の記載や利益と税額の計算など、様々な作業を行わなくてはなりません。

これらの手間を削減するために特定口座があるのですが、実はFX取引の際には特定口座は選択できないのが通常です。

SBI証券やマネックス証券、楽天証券などといった証券会社も、株取引には特定口座が用意されておりますが、FX用の特定口座は存在しません。

FX取引で選択できる口座は「一般口座」のみであり、出た利益は必ず投資家が自ら確定申告を行わなくてはなりません。

何故、FX取引において特定口座を選択できないかという理由につきましては、次の項目でご説明致します。

FXで特定口座が選択できない理由

特定口座で確定申告が不要となるのは、証券会社や銀行などが投資家に利益を支払う前に、
必要となる所得税や住民税の税額を計算・納付(源泉徴収)してくださるからです。

この源泉徴収が可能な収益は、所得税法で定められた対象所得のみとなります。

所得税法で定められた所得税の源泉徴収対象は、下記のようになります。

居住者(国内に住所を所有する個人又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人)
利子等
  1. 公社債及び預貯金の利子
  2. 合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配
  3. 勤労者財産形成貯蓄保険契約等に基づく差益など(所法23、181、措法3の3「1」「3」、4の4「1」、6「2」)
配当等
  1. 法人から受ける剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配
  2. 基金利息
  3. 投資信託の収益の分配(利子等に該当するものを除きます。)及び特定受益証券発行信託の収益の分配など(所法24、25、181、措法8の2「1」、8の3「1」「3」、9の2「2」)
給与等
俸給、給料、賃金、歳費、賞与その他これらの性質を有するもの(所法28、183)
退職手当等
  1. 退職手当、一時恩給その他これらの性質を有するもの
  2. 社会保険制度等に基づく一時金など(所法30、31、199、措法29の6)
公的年金等
  1. 国民年金法、厚生年金保険法等に基づく年金
  2. 恩給(一時恩給を除きます。)及び過去の勤務に基づき使用者であった者から支給される年金
  3. 確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金など(所法35「3」、203の2)
報酬・料金等
次に掲げる報酬・料金、契約金、賞金等(所法204、措法41の20)

  1. (1) 原稿料、デザイン料、講演料、放送謝金、工業所有権の使用料、技芸・スポーツ・知識等の教授・指導料など
  2. (2) 弁護士、公認会計士、税理士等の報酬・料金
  3. (3) 社会保険診療報酬支払基金から支払われる診療報酬
  4. (4) 外交員、集金人、電力量計の検針人、プロ野球の選手、プロサッカーの選手等の報酬・料金
  5. (5) 芸能、ラジオ放送及びテレビジョン放送の出演、演出等の報酬・料金並びに芸能人の役務提供事業を行う者が支払を受けるその役務の提供に関する報酬・料金
  6. (6) バー・キャバレー等のホステス、バンケットホステス・コンパニオン等の報酬・料金
  7. (7) 使用人を雇用するための支度金等の契約金
  8. (8) 事業の広告宣伝のための賞金及び馬主が受ける競馬の賞金
生命保険契約・損害保険契約等に基づく年金
(所法207)
定期積金の給付補てん金等
(所法174三~八、209の2、措法41の10)
匿名組合契約等に基づく利益の分配
(所法210)
特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得等
(措法37の11の4)
懸賞金付預貯金等の懸賞金等
(措法41の9)
割引債の償還差益
(措法41の12)
内国法人(国内に本店又は主たる事務所を有する法人)
利子等
(居住者の場合の「1」及び「2」に同じ)(所法174一、212「3」、措法3の3「2」「3」、6「2」)
配当等
(居住者の場合の範囲に同じ)(所法174二、212「3」、措法8の2「3」、8の3「2」「3」、9の2「1」「2」)
定期積金の給付補てん金等
(所法174三~八、212「3」)
匿名組合契約等に基づく利益の分配
(所法174九、212「3」)
馬主が受ける競馬の賞金
(所法174十、212「3」)
懸賞金付預貯金等の懸賞金等
(措法41の9)
割引債の償還差益
(措法41の12)
非居住者及び外国法人(居住者以外の個人及び内国法人以外の法人)
次に掲げる国内源泉所得(所法161一の二~十二、212「1」「2」「5」、措法42「1」)
  1. (1) 国内において行う組合契約事業(注)から生ずる利益の配分(国内に恒久的施設を有しない非居住者又は外国法人が支払を受けるものを除く。)
  2. (2) 国内にある土地等の譲渡による対価
  3. (3) 国内において人的役務の提供事業を行う者が受けるその役務提供の対価
  4. (4) 国内にある不動産、船舶、航空機などの貸付けの対価及び地上権などの設定の対価
  5. (5) 国内にある営業所等に預け入れられた預貯金の利子等
  6. (6)
    1. 内国法人から受ける所得税法第24条第1項に規定する剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配又は基金利息
    2. 国内にある営業所等に信託された投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除きます。)又は特定受益証券発行信託の収益の分配
  7. (7) 国内において業務を行う者に対するその国内業務に係る貸付金の利子
  8. (8) 国内において業務を行う者から受けるその国内業務に係る工業所有権、著作権等の使用料又は譲渡の対価
  9. (9)
    1. 給与その他人的役務の提供に対する報酬のうち、国内において行う勤務等に基因するもの
    2. 公的年金等
    3. 退職手当等のうち受給者が居住者であった期間に行った勤務等に基因するもの(非居住者のみ)
  10. (10) 国内において行う事業の広告宣伝のための賞金
  11. (11) 国内にある営業所等を通じて締結した生命保険契約・損害保険契約等に基づく年金
  12. (12) 国内の営業所等が受け入れた定期積金の給付補てん金等
  13. (13) 国内において事業を行う者に対する出資につき、匿名組合契約等に基づいて受ける利益の分配
外国特定目的信託の利益の分配又は外国特定投資信託の収益の分配
(措法9の5の2)
国内に恒久的施設を有する非居住者が行う特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得等
(措法37の11の4)
懸賞金付預貯金等の懸賞金等
(措法41の9)
割引債の償還差益
(措法41の12)

FX利益は上記のいずれにも該当しないため、源泉徴収が認められず、特定口座も選択できないということになります。

FX取引の際の確定申告

FX利益は確定申告が必要であり、そのためには確定申告書などの準備が必要です。

この項目では、こういったFX取引の際に準備が必要な確定申告書と、記載の際に便利な「年間取引報告書」についてご説明致します。

確定申告書(確定申告書B)の準備

FXの利益は「雑所得」ですので、「確定申告書B」に必要事項を記載する必要があります。

確定申告書Bは下記のリンクよりダウンロードできます。

出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/pdf/h28/02.pdf

申告書のダウンロードが終わりましたら、書面に必要事項を記載します。

その際には「年間取引報告書」や「年間損益報告書」などを見ますと、情報の記載が容易になります。

FXの年間取引報告書の確認

株式などの特定口座では、「年間取引報告書」により確定申告に必要な情報を簡単に確認できます。

FXでも、「年間取引報告書」と似た書面である「年間損益報告書」から必要情報の確認が可能です。

年間損益報告書にはFX取引における取引損益、取引手数料が記載されておりますので、必要情報を確定申告書に転記します。

また、年間損益報告書などは確定申告の際に添付が必要となる場合が殆どです。

年間損益報告書は各FX会社から発行がされますので、毎年必ず取得できます。

まとめ

株取引や投資信託の際には、主に下記の2種類の口座を選択できます。

  • 一般口座
  • 特定口座

特定口座を選択しますと、利益が出た際の確定申告が不要、又は簡易化できます。

FX取引の際には特定口座は選択できませんが、年間損益報告書を確認しますと確定申告に必要な情報を容易に確認できます。

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